- 「勉強しなさい」と言うたびに、子どもが不機嫌になる。
- 「今やろうと思ってたのに」と言い返される。
- 何も言わないと本当に勉強しないから、結局また注意してしまう。
中学生のお子さんを持つ保護者の方から、こうしたご相談を受けることは本当に多いです。
親としては、子どもの将来が心配だから言っているだけです。サボってほしいわけではありません。困ってほしくないから、つい「勉強しなさい」と声をかけてしまう。
その気持ちは、塾長として20年以上保護者の方と向き合ってきた立場から見ても、本当によく分かります。
「勉強しなさい」という言葉は、親の思いとは反対に、中学生には逆効果になることがあります。
ベネッセ教育総合研究所の「第4回子育て生活基本調査」では、家庭での学習へのかかわりや子どもの勉強時間などが調査されています。こうした調査からも、「勉強しなさい」と声をかけることが、必ずしも勉強時間の増加に直結するわけではないことがうかがえます。
もちろん、この結果だけで「勉強しなさい」と言うことがすべて悪いと決めつける必要はありません。大切なのは、言葉の使い方です。
この記事では、和歌山県新宮市で20年以上学習塾アイリスを運営してきた現役塾長の立場から、中学生に言ってしまいがちなNG声かけと、やる気を引き出しやすい言い換え例を、現場のエピソードを交えてお伝えします。
お母さん
言わない方がいいとは思うんですが、何も言わないと本当に勉強しない気がして不安なんです。
岩澤コーチ
岩澤コーチ
その気持ちは本当によく分かります。大切なのは、何も言わないことではなく、子どもが受け取りやすい言葉に変えることです。
- 「勉強しなさい」が逆効果になる理由
- 親が避けたいNG声かけ5つ
- やる気を引き出すOK声かけ5つ
- スマホ・テスト前・反抗期の場面別声かけ例
- 声かけを変えても動かないときに見るべきこと
なお、「そもそもなぜ中学生は勉強しないのか?」を学年別に整理した記事もあわせてご用意しています。お子さんの学年に合った理由と対処法を、根本から知りたい方はこちらをご覧ください。
結論|「勉強しなさい」は正しい言葉でも、中学生には届きにくい
結論からお伝えします。
中学生に必要なのは、「勉強しなさい」という命令ではなく、子ども自身が動き出せる形に整える声かけです。
もちろん、勉強は大切です。親が「勉強しなさい」と言いたくなるのも当然です。
しかし、中学生は小学生のころとは違い、自分の考えやプライドが強くなってきます。そのため、親から一方的に命令されると、内容の正しさよりも先に、次のような反応になりやすいのです。
「分かってる」
「今やろうと思ってた」
「うるさい」
「どうせ自分はできない」
大切なのは、子どもを言葉で押すことではありません。子どもが自分で動き出せるように、言葉を変えることです。
同じ内容でも、「勉強しなさい」ではなく、次のように聞くだけで、子どもの受け取り方は変わります。
- 何時から始める?
- 今日は何を終わらせる予定?
- まず10分だけやってみる?
親の言葉が変わると、親子の空気が変わります。親子の空気が変われば、子どもが机に向かうハードルも少し下がります。
親も悪くない|「勉強しなさい」と言ってしまう保護者の心理
ここで一つ、はっきりお伝えしておきたいことがあります。
「勉強しなさい」と言ってしまう親が、悪いわけではありません。
塾の保護者面談でも、次のように打ち明けてくださる方は本当に多いです。
「ついキツく言ってしまって、あとで自己嫌悪になります」
「言わない方がいいと分かっていても、黙って見ていられません」
「何も言わないと、このまま本当に勉強しない気がして不安です」
親が「勉強しなさい」と言ってしまうのは、次のようなごく自然な感情からです。
- 心配だから
- このままだと将来困ると思うから
- 自分の言葉でしか動かせないと感じているから
- 何も言わない時間が長くなると、不安になるから
これは、責められるべきことではありません。
ただ、20年以上の指導現場で感じていることがあります。
「勉強しなさい」と言うことそのものよりも、それが毎日繰り返されることの方が、子どもへの影響は大きいということです。
毎日言われ続けると、子どもの中で「勉強しなさい」という言葉は、内容ではなく雑音として処理されるようになります。すると、何度言っても響かなくなります。
だからこそ大切なのは、「勉強しなさい」を完全に禁止することではありません。繰り返しで効果が薄れた言葉を、子どもが受け取りやすい言葉に言い換えていくことです。
なぜ「勉強しなさい」で中学生は動かなくなるのか
中学生の心の中では、次のような反応が起こりやすいです。
① 分かっていることを言われると反発したくなる
多くの中学生は、勉強しなければいけないこと自体は分かっています。
- 分かっているのに動けない
- 何からやればいいか分からない
- 面倒だと思ってしまう
- 失敗したくなくて先延ばしにしている
そういう状態のときに「勉強しなさい」と言われると、子どもは「そんなこと分かってる」と感じます。すると、勉強の話ではなく、親への反発に意識が向いてしまいます。
これは、単なる反抗ではありません。人は、自分の自由を制限されたと感じると、反発したくなることがあります。特に中学生は、自分で決めたい気持ちが強くなってくる時期です。
そのため、親が正しいことを言っていても、「命令された」と感じた瞬間に受け取りにくくなるのです。
② 命令されると「自分で決めた感覚」がなくなる
人は、自分で決めたことの方が動きやすいものです。
逆に、誰かに命令されたことは、たとえ正しい内容でも「やらされている感覚」になりやすいです。
中学生は自立心が育つ時期です。だからこそ、親が全部決めてしまうと、次のように感じやすくなります。
「自分のことなのに、親が勝手に決めている」
これは勉強に限りません。部屋の片づけ、スマホの使い方、宿題のタイミングなども同じです。一方的に決められるほど、子どもは反発しやすくなります。
③ 何をすればいいのか分からないまま止まっている
「勉強しなさい」は、実はかなり大きな言葉です。
- 英語をするのか
- 数学をするのか
- 学校のワークをするのか
- 暗記をするのか
- 何分やるのか
- どこまでやれば終わりなのか
これがはっきりしていないと、子どもは動きにくくなります。やる気がないのではなく、最初の一歩が重すぎて動けないことも多いのです。
岩澤コーチ
現場でよく聞く声
塾で「新入生に家ではどんなふうに勉強している?」と聞くと、「親に勉強しろって言われるけど、何をやればいいか分からない」と答える生徒がいます。これは、やる気の問題ではありません。指示があいまいすぎるだけなのです。
親がやりがちなNG声かけ5選
ここからは、親がつい言ってしまいがちなNG声かけを5つ紹介します。
大切なのは、自分を責めることではありません。「あ、これは言っていたかも」と気づいたら、次から少し言い換えれば大丈夫です。
NG①「早く勉強しなさい」
一番よくある声かけです。
親としては、何も言わなければ動かないから言っているだけです。しかし、子どもからすると、命令されたように感じやすい言葉です。
特に、子どもが少しでも「そろそろやらないと」と思っていたタイミングで言われると、
「今やろうと思ってたのに」
となりやすいです。
塾でも、生徒から「お母さんに勉強しろって言われた瞬間、本当にやる気なくなる」と聞くことがあります。
話を聞くと、実は本人も「そろそろ始めないと」と思っていた。でも、その直前に言われたことで、自分で始めた感じがなくなってしまった。こういうことはよくあります。
言い換え例
| NG声かけ | OK声かけ |
|---|---|
| 早く勉強しなさい | 何時から始める? |
| まだやらないの? | 今日やる分は決まってる? |
| いい加減にしなさい | まず10分だけやってみる? |
NG②「〇〇ちゃんはやっているよ」
他の子との比較は、やる気を出させるつもりで使われることがあります。しかし、多くの場合、逆効果です。
比較された子どもは、次のように感じやすくなります。
- 自分は認められていない
- どうせ自分はダメ
- その子と比べないでほしい
特に思春期は、自尊心と劣等感の振れ幅が大きい時期です。比べられることに対する敏感さは、大人が想像する以上です。
比べるなら、他人ではなく過去の本人と比べてあげてください。
たとえば、次のような声かけです。
- 先月より計算ミスが減ったね
- 前より始めるのが早くなったね
- 昨日より10分長くできたね
他人との比較は、自信を削ります。過去の本人との比較は、自信を育てます。
言い換え例
| NG声かけ | OK声かけ |
|---|---|
| 〇〇ちゃんはやっているよ | 前より始めるのが早くなったね |
| お兄ちゃんはもっとできたよ | この前より計算ミスが減ったね |
| みんな頑張ってるよ | 昨日より10分長くできたね |
NG③「そんな点数でどうするの?」
テストの点数を見ると、親は不安になります。しかし、点数だけを責めても、次の行動にはつながりません。
子ども自身も、点数が悪かったことは分かっています。そこで責められると、次のようになりやすいです。
- 見せたくない
- 怒られるから隠したい
- どうせ言っても無駄
実際、塾でも「テストの結果、家で見せてないんです」という生徒がいます。理由を聞くと、多くの場合、「怒られるから」と答えます。
点数を責められると、子どもは点数を改善するために動くのではなく、点数を隠すために動くようになります。
本当に大切なのは、点数を責めることではありません。
- どこで点を落としたのか
- 次に同じミスをしないために何を変えるのか
- できていたところはどこなのか
そこを一緒に見ることです。
言い換え例
| NG声かけ | OK声かけ |
|---|---|
| そんな点数でどうするの? | どこで点を落としたか一緒に見ようか |
| なんでこんな点なの? | 次に5点上げるなら、どこを直す? |
| 全然ダメじゃない | できていたところも確認しよう |
NG④「将来困るよ」
これは親がよく使いたくなる言葉です。もちろん、将来困ってほしくないから言っているのです。
ただ、中学生にとって「将来」はまだ遠すぎます。遠すぎる不安を言われても、今日の行動にはつながりにくいです。
むしろ、次のように感じることがあります。
- 自分はダメなんだ
- どうせ無理だ
- 考えるのが嫌だ
進路面談でも、「親に『将来困る』と言われ続けて、考えるのが怖くなった」と話す生徒がいます。
本来、未来の話は希望につながるものです。しかし、不安をあおる文脈で繰り返されると、未来そのものを考えたくなくなってしまうことがあります。
中学生には、遠い未来よりも、少し頑張れば届く近い目標の方が動きやすいです。
言い換え例
| NG声かけ | OK声かけ |
|---|---|
| 将来困るよ | 次の小テストで8割を目指そう |
| 高校に行けないよ | まず英単語を10個だけ確認しよう |
| これからの人生苦しくなるよ | 今週は3日だけ20分やってみよう |
NG⑤「何回言えば分かるの?」
この言葉は、かなり強く子どもの自信を削ります。
親としては、何度も同じことを言って疲れているのだと思います。その気持ちは本当によく分かります。
ただ、子どもはこの言葉を聞くと、次のように感じやすくなります。
- 自分は分からない人間だ
- どうせ怒られる
- もう話したくない
毎日のように言われ続けると、自尊心が少しずつ削られていきます。これが続くと、勉強そのものを「自分には無理なもの」と感じるようになることもあります。
同じことを何度も言わなければならないときは、子どもの意識だけでなく、仕組みを変える必要があります。
言い換え例
| NG声かけ | OK声かけ |
|---|---|
| 何回言えば分かるの? | どうしたら忘れずにできそう? |
| だから言ったでしょ | 次はどうすれば防げそう? |
| いつも同じことしてる | 仕組みを一緒に変えてみようか |
NG声かけとOK声かけの早見表
ここまで紹介した5つを、一覧でまとめます。
| よくあるNG声かけ | 言い換え例 |
|---|---|
| 早く勉強しなさい | 何時から始める? |
| 〇〇ちゃんはやっているよ | 前より始めるのが早くなったね |
| そんな点数でどうするの? | どこで点を落としたか一緒に見ようか |
| 将来困るよ | 次の小テストで8割を目指そう |
| 何回言えば分かるの? | どうしたら忘れずにできそう? |
やる気を引き出すOK声かけ5選
ここからは、今日から使いやすい声かけを5つ紹介します。
ポイントは、子どもを動かそうとするのではなく、子どもが動きやすい形に変えることです。
OK①「何時から始める?」
これは、かなり使いやすい声かけです。
「勉強しなさい」と命令するのではなく、始める時間を子どもに決めさせます。子どもは、自分で決めたことなら少し動きやすくなります。
ベネッセ教育情報サイトの保護者体験談でも、「勉強しないの?」ではなく「何時から勉強するの?」と声をかけ、開始時間を子ども自身に決めさせるようにした例が紹介されています。
- 今日、何時から始める?
- 19時と20時ならどっちがよさそう?
- 始める時間だけ先に決めておこうか
ポイントは、「今すぐやりなさい」ではなく、始める時間を本人に選ばせることです。
OK②「まず10分だけやってみる?」
勉強が嫌な子にとって、1時間や2時間は重すぎます。最初から長時間を求めると、始める前に嫌になります。
そこで、最初のハードルを下げます。
- まず10分だけやってみる?
- 数学1問だけやってみようか
- 英単語5個だけ確認してみる?
「やる気が出たら始める」のではなく、始めることで少しずつ気分が乗ってくることがあります。だからこそ、最初から完璧を求めず、始めやすい量にすることが大切です。
OK③「今日は何ができるようになった?」
これは、勉強を作業で終わらせないための声かけです。
「何ページやった?」ではなく、「何ができるようになった?」と聞くことで、子どもが勉強の目的を意識しやすくなります。
岩澤コーチ
塾で使っている声かけ
私自身、塾の授業の最後に「今日は何ができるようになった?」と聞くようにしています。最初は答えに詰まる生徒も、何回か聞かれると、自分で「今日できるようになったこと」を探すようになります。
これが、勉強を「作業」から「成長」へと変える質問です。
- 今日は何ができるようになった?
- 昨日より分かるようになったところはある?
- 今日の勉強で一番できたところはどこ?
OK④「どこが一番困っている?」
勉強しない子の中には、やる気がないのではなく、困っている子がいます。
- 何が分からないのか分からない
- どこから手をつければいいのか分からない
- 分からないまま時間だけが過ぎている
そういう子には、命令よりも確認が必要です。
- 今、一番困っている教科は何?
- どこから分からなくなった?
- 一人でできそう?それとも少し一緒に見る?
この声かけは、子どもを責める言葉ではありません。「困っているなら、一緒に整理しよう」という姿勢が伝わります。
OK⑤「ここまではできているね」
できていないところだけを指摘されると、子どもは自信を失います。まず、できているところを見つけてください。
これは甘やかしではありません。子どもが次に進むための土台づくりです。
保護者面談でも、「うちの子、何にも頑張ってないんです」とおっしゃる方がいます。
でも、よくよく話を聞くと、できていることが必ず見つかります。
- 提出物だけは出している
- 漢字の宿題は毎日やっている
- 学校には休まず行っている
- テスト前だけは少し机に向かっている
親は心配が強いほど、できていることが見えにくくなります。だからこそ、意識して「できているところ」を探すことが大切です。
- ここまではできているね
- 前より字が丁寧になったね
- 計算の途中式は前より良くなっているね
- 昨日より早く始められたね
場面別|今日から使える声かけの言い換え
ここからは、家庭でよくある場面別に、使いやすい言い換え例を紹介します。
場面1|スマホばかり見ているとき
- またスマホ?
- スマホばっかり見て!
- 取り上げるよ!
- 勉強中だけ、スマホをどこに置く?
- 先に10分だけやってから見る?
- 何時までスマホで、何時から勉強にする?
スマホは、ただ取り上げるよりも、置き場所と時間を決めた方が続きやすいです。
一方的に取り上げると反発を招きますが、「自分で決めたルール」なら守りやすくなります。
大切なのは、スマホを悪者にすることではありません。スマホとの付き合い方を、自分で考えさせることです。
場面2|テスト前なのに動かないとき
- テスト前なのに何してるの?
- そんなことで点数取れるの?
- 今やらないと後悔するよ
- 今日はどの教科を一番やる?
- まず提出物から終わらせる?
- 次のテストで5点上げるなら、どこを直す?
テスト前は不安をあおるより、やることを小さく分ける方が動きやすくなります。
「全部やりなさい」ではなく、「今日は何をするか」「まず何から始めるか」「次に何を直すか」を一緒に整理してあげると、行動につながりやすくなります。
場面3|宿題を後回しにするとき
- 宿題終わったの?
- また後でって言ってる
- 毎日同じこと言わせないで
- 宿題はあと何分くらいで終わりそう?
- 先に簡単なものからやる?難しいものからやる?
- 終わったら何をして過ごす?
宿題は、量が見えていないと後回しになりやすいです。「やりなさい」と言う前に、まず残りの量を確認しましょう。
終わりが見えると、子どもは動きやすくなります。
場面4|成績が悪かったとき
- なんでこんな点数なの?
- もっと勉強しなさい
- これじゃダメでしょ
- どこで点を落としたか一緒に見ようか
- 次に同じミスをしないために、何を変える?
- できていたところも確認しよう
点数が悪いときほど、責めるより分析です。子どもを責めるのではなく、答案を一緒に見ます。
点数ではなく、次の行動につながる原因を探しましょう。
場面5|反抗的な返事をされたとき
- その態度は何?
- 親に向かって何その言い方
- もう勝手にしなさい
- 今は話したくなさそうだから、あとで話そうか
- 怒りたいわけじゃなくて、困っていることを知りたい
- 落ち着いたら、いつ始めるかだけ決めよう
反抗的なときは、その場で勝とうとしないことです。親子げんかに勝っても、勉強には向かいません。
中国の故事に「啐啄同時(そったくどうじ)」という言葉があります。
雛が卵の内側からつつく音と、親鳥が外側からつつく音が、同じタイミングで合うことで、雛が無事に生まれるという意味です。
つまり、親が一方的に殻を割ってしまうのではなく、子どもが内側から動き出そうとする瞬間を見逃さず、外側からそっと支えるという考え方です。
中学生への声かけも、これに近いと私は感じています。
反抗期で衝突したときは、いったん引いて、子どもが自分から話してくるタイミングを待つことが、結果的に近道になることもあります。
声かけを変えても動かないときに見るべき4つのこと
声かけを変えても、すぐに子どもが変わるとは限りません。その場合は、言葉だけでなく、次の点も確認してください。
① 勉強のやり方が分かっているか
子どもが動かない理由は、やる気ではなく「やり方が分からない」ことかもしれません。
何をすればよいか分からない子に「勉強しなさい」と言っても動けません。その場合は、まず勉強法を整える必要があります。
② 教材のレベルが合っているか
難しすぎる教材を渡されると、子どもはすぐに止まります。
最初の数ページで分からない問題ばかりなら、その教材は合っていない可能性があります。
目安は、最初の数ページを見て7〜8割くらいは自力で解けるレベルです。難しすぎる教材は、やる気を高めるどころか、自信を失わせてしまうことがあります。
③ 生活リズムが崩れていないか
睡眠不足、部活疲れ、スマホ時間の長さも影響します。
勉強だけを見るのではなく、生活全体を見直すことも大切です。中学生は心身の変化が大きい時期です。
本人も、自分がなぜ疲れているのか、なぜ集中できないのか、うまく説明できないことがあります。
- 最近、疲れてる?
- 寝る時間が遅くなってない?
- 勉強に入りにくい原因は何だと思う?
「なんで勉強しないの?」ではなく、原因を一緒に探す聞き方に変えてみましょう。
④ 親子だけで抱え込んでいないか
親子だけで話すと、どうしても感情的になりやすいです。
- 親は心配だから強く言う
- 子どもは責められたと感じて反発する
- すると、また親が強く言う
この悪循環に入ると、家庭だけで解決するのが難しくなります。
3か月以上変わらない場合は、学校の先生、塾、家庭教師など、第三者に相談するのも一つです。客観的な目を入れることで、思わぬ突破口が見つかることがあります。
まとめ|親は命令者ではなく、伴走者になる
「勉強しなさい」は、親として自然に出てくる言葉です。でも、中学生には逆効果になることがあります。
大切なのは、子どもを責めることではありません。子どもが動ける言葉に変えることです。
親が避けたい声かけ
早く勉強しなさい/〇〇ちゃんはやっているよ/そんな点数でどうするの?/将来困るよ/何回言えば分かるの?
やる気を引き出しやすい声かけ
何時から始める?/まず10分だけやってみる?/今日は何ができるようになった?/どこが一番困っている?/ここまではできているね
親は、子どもを無理やり動かす命令者ではなく、横で支える伴走者です。
声かけを少し変えるだけで、親子の空気は変わります。親子の空気が変われば、子どもが勉強に向かうきっかけも作りやすくなります。
まずは今日、「勉強しなさい」ではなく、「何時から始める?」に変えてみてください。それだけでも、家庭の空気は少し変わるはずです。
子育てに「これが正解」という一つの答えはありません。同じ言葉でも、子どもの状態や親子の関係によって響き方は変わります。
大切なのは、親が子どもを大切に思っている気持ちが伝わるかどうかです。声かけは、その気持ちを届ける道具にすぎません。
完璧でなくて大丈夫です。一つずつ、少しずつ変えていきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1.「勉強しなさい」と一切言わない方がいいですか?
完全に言ってはいけないわけではありません。ただし、毎日繰り返すと効果が薄れ、反発されやすくなります。「勉強しなさい」よりも、「何時から始める?」「今日は何を終わらせる?」「まず何からやる?」のように、行動が決まりやすい言葉に変えるのがおすすめです。
Q2. 何も言わないと本当に勉強しません。どうすればいいですか?
何も言わずに放置する必要はありません。ただ、命令ではなく確認に変えましょう。「勉強しなさい」ではなく、「今日やることは決まってる?」「何時から始める?」「終わったら見せてくれる?」と聞く方が動きやすくなります。
Q3. 子どもが反抗的で、何を言っても怒ります。
反抗的なときは、その場で解決しようとしない方がよいです。親子げんかになると、勉強の話ではなく感情のぶつかり合いになります。「今は話したくなさそうだから、あとで話そう」と、いったん間を置くのがおすすめです。落ち着いたあとで、「怒りたいわけではなく、困っていることを知りたい」と伝える方が、話が進みやすくなります。
Q4. 声かけを変えればすぐに勉強するようになりますか?
すぐに変わる子もいますが、多くの場合は少し時間がかかります。大切なのは、親の言葉が変わり、家庭の空気が変わることです。声かけに加えて、スマホの置き場所、勉強時間、教材のレベルも一緒に見直しましょう。
Q5. 父親と母親で対応がバラバラだと混乱しますか?
完全に統一する必要はありません。ただし、根本的な方針が違いすぎると子どもは混乱します。たとえば、片方の親は「何時から始める?」と聞いているのに、もう片方の親が毎回「早く勉強しなさい」と怒ると、子どもはどちらに合わせればよいか分からなくなります。「命令より確認にする」「他人と比較しない」「点数だけを責めない」といった基本方針は、夫婦で一度話し合っておくと家庭が安定します。
🌱 お子さまの勉強でお悩みの方へ
「何を言っても勉強しない」
「親子げんかになってしまう」
「声かけだけでなく、勉強方法も見直したい」
このようなお悩みは、ひとりで抱え込まず、一度ご相談ください。
岩澤コーチの指導では、無理に勉強させるのではなく、
「分かる → できる → 自信がつく」
という流れを大切にしています。
※「記事を読んで相談したい」とお伝えいただけると、スムーズにご案内できます。
